黒染め戻し
今回は黒染めの話です。
よく春や夏は就職活動やインターンなどで黒に染められる学生が多いです。
そして、そのアフターでリフトアップ(明るく)を求められる学生さんも遅ればせながら多くいらっしゃいます。
黒染めからの明るいカラーは美容師にとって非常に緊張の強いられる施術の1つに挙げられます。
それは、なぜか?
通常の黒髪を明るくして色を入れるのは造作もないことなのですが、黒染めをされて「黒の染料」を含有してしまった髪のその染料を分解するのは難しいからです。
ダメージのレベルや場所によって残留してる黒染料の量が偏っていたり、その染料自体に効果的な分解成分(剤?)が少ないからです。
なので、ブリーチや脱染剤(一応、黒染料を取り除く薬剤はあります)を使っても効果に偏りがあったり、一度黒染料を抜かないことには次の色を入れれないのでダブルカラーが必要不可欠になったりします。
脱染と色みチェンジを同時施術で出来ないのが美容師としてのジレンマですね。
おまけに黒染料は濃い褐色のような赤みのある色なので、反対色のアッシュ、マット系などは特に表現が難しいです。
黒染めをした履歴のある毛先とかが赤茶になってた経験ありませんか?まさしく、それが日々のシャンプーなどによって流れ出て、顔を出してきた黒染料の赤みです。
ここまでを読むと、黒染めからのカラーは諦めろと言っているかのように聞こえるかもしれないが、いいえ違います。
少し施術の制限はありますが、黒染めをされた経験がありましても下記の条件を満たせば期待が高まります。
1、まずダブルカラー。黒染めを取る薬→明るくなった髪に色みと補正をオン。
2、赤系の色みに挑戦すること。(黒の染料を取り除くとはいえ、全てをとれるわけではないので染料特有の赤みを残しやすいのです。なので逆にそれを活かしてピンクやオレンジなどの赤系を入れると色持ちも良いし、馴染みよく奇麗に仕上がりやすいのでおすすめです。)
この写真は、そのイイ例です。ビフォアー写真がないのが残念なんですが、ビフォアーは根元1cm以外黒染めが残ってる状態でした。
全然それを感じさせない色ではありませんか??
就活やインターン終わりに夏を楽しみたい方は是非ぜひ松尾までご相談を!!
MATSUO
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